オルフェの庭 No.28

 日中はまだまだ暑さが残っていても、朝晩の空気に、涼しさが入り込むようになると、心も我に返って、内側から背筋をシャンとさせるものが芽生えてくるのを感じます。
 太陽の恵みを充分に受けた米が実り、果実は色づき、気がつけば、セミのなき声は、いつしか虫の声に変わっています。
 これまで、外の輝きに向かって息を吐ききっていた一年周期の呼吸は内側に息を吸い込む方へと転換していきます。
 昨年から始まったオルフェクラスも一巡りして、再びミカエルに思いを馳せる時がやって来ました。
 はじまりに鉄の棒を打ち合わせていると、その響きに、体の内側をめぐる血が反応するのか、内部に力強く呼び覚まされる感覚がおこります。
 今年もまたミカエルの歌を歌い、ミカエルの曲を奏でて、その響きに浸り、ミカエルのお話を味わうことができました。会の中で、おひとりおひとりの意識の変化、ものの見え方、感じ方の変化などのお話をうかがうこともできました。
 今年ほど、空を広やかな視野でながめる事の多かったことは無かったように思います。

 この続きはこちらをご覧ください。